知名度の高い代表格から期待の新品種まで、バラエティ豊かなさくらんぼの品種。
全部知っていたらさくらんぼツウ!食べ比べを楽しむのもおすすめです!
佐藤錦(さとうにしき)
- 収穫期
- 6月中旬~下旬
- 特徴
- 山形県のさくらんぼを代表する品種で、栽培面積の7割弱を占める。外観はきれいな鮮紅色で光沢があり、甘みが多く、甘みと酸味のバランスが絶妙。
- 来歴
- 山形県東根市の佐藤栄助氏が1912年(大正元年)交配、育成した。両親は「黄玉」×「ナポレオン」。
紅秀峰(べにしゅうほう)
- 収穫期
- 6月下旬~7月上旬
- 特徴
- 1粒10g前後と大玉で、実がしまっているさくらんぼ。色は佐藤錦より濃い鮮紅色となり、酸味が少なく糖度が高いため、特に甘みが濃厚な品種。
- 来歴
- 山形県育成。1991年品種登録。両親は「佐藤錦」×「天香錦」。
紅さやか(べにさやか)
- 収穫期
- 5月下旬~6月上旬
- 特徴
- 外観は濃い赤色で、熟度が進むと紫黒色になる。路地物では一番初めに流通する品種。酸味はやや強いが、果肉が赤く加工にも向く。
- 来歴
- 山形県育成。1991年品種登録。両親は「佐藤錦」×「セネカ」。
紅てまり(べにてまり)
- 収穫期
- 7月上旬~中旬
- 特徴
- 10g程の大玉で、外観は濃い赤色で、果肉は実がしまっていて食べ応えがある。糖度が高く、酸味は中ぐらいで、食味が濃厚。生産量は少なく希少。
- 来歴
- 山形県育成。2000年品種登録。両親は「ビック」×「佐藤錦」。
紅きらり(べにきらり)
- 収穫期
- 6月上中~下旬
- 特徴
- 1本でも実がなる品種(普通は2品種必要)。着色が鮮やかで、見た目がきらりときれい。糖度は高く、さっぱりとした甘さで食味が良い。タネ(核)離れがよく食べやすい。
- 来歴
- 山形県育成。2008年品種登録。両親は「レーニア」×「コンパクトステラ」。
紅ゆたか(べにゆたか)
- 収穫期
- 6月上旬~中旬
- 特徴
- 果実が6~9g前後とやや大きく、幅の広いハート型で形に特徴がある。果皮は淡赤色で、果肉はやわらかく甘みが強い。果汁も多く食味が良い。
- 来歴
- 山形県育成。2009年品種登録。両親は「ビック」×「C21-7(ビング×黄玉)」
南陽(なんよう)
- 収穫期
- 7月上旬
- 特徴
- 果実が10g~12gと大きく、豊満な楕円形。果皮は黄色地で、陽が当たった面は明るい紅色に着色する。果汁も甘みも多いため、大玉で食べ応えがある。
- 来歴
- 山形県育成。1978年品種登録。「ナポレオン」の自然交雑実生(花粉親不明)。
ナポレオン
- 収穫期
- 6月下旬~7月上旬
- 特徴
- 加工用として広まり、昭和末頃まで栽培面積が1番多かった。果皮は厚く肉質も硬い。多汁でやや酸味が強いが、完熟したナポレオンが好きという地元の人もいる。
- 来歴
- アメリカから明治期に導入された品種
高砂(たかさご)
- 収穫期
- 6月中旬
- 特徴
- 明治期に「高砂」という日本名に統一された。果皮は淡赤黄色で果肉がやわらかい。果実6~7g程度に対してタネ(核)のサイズが大きいため、可食部が少なく感じる。
- 来歴
- アメリカから明治期に導入された品種
やまがた紅王®(品種名:山形C12号)
- 収穫期
- 6月下旬
- 特徴
- 果実が大玉で3L(直径28~31mm:500円玉以上の大きさ)中心となる大玉の新品種。着色良好で外観が優れ、果肉が硬めで日持ちがよい。糖度は20度以上で酸味が少なく果汁も多いため、甘みを感じやすく、食味がとてもよい。収穫期は、佐藤錦と紅秀峰の間。次期主力品種として期待されている。
- 来歴
- 山形県育成。2020年品種登録。両親は「紅秀峰」×「C-47-70(レーニア×紅さやか)」。
月山錦(がっさんにしき)
- 収穫期
- 6月下旬
- 特徴
- 赤く着色しない黄色いさくらんぼ。果実は大きく、糖度も高く甘いが、着色しないため、スレ傷が目立ちやすい。流通量は少なく希少。
- 来歴
- 中国で育成された品種。
大将錦(たいしょうにしき)
- 収穫期
- 7月上旬~中旬
- 特徴
- 果実は10g近い大玉で、外観よく果肉が硬い。県内で栽培される品種中でも、最も収穫期が遅い品種の1つ。糖度も高く果汁多く、食味はよい。
- 来歴
- 上山市の加藤勇氏が育成。1990年品種登録。「ナポレオン」、「佐藤錦」、「高砂」等の混植園で発見された偶発実生。
香夏錦(こうかにしき)
- 収穫期
- 6月上旬
- 特徴
- 果実は6g程度で果肉はやわらかい、甘みが多く酸味が少ない品種。佐藤錦より10日程早く収穫でき、着色は黄色地に赤い斑が入る程度。
- 来歴
- 佐藤正光が育成。1984年品種登録。両親は「佐藤錦」×「高砂」
正光錦(せいこうにしき)
- 収穫期
- 6月上旬
- 特徴
- 香夏錦よりも果肉がやや硬く、ウルミ果が少ない。果実は香夏錦よりやや大きい。
- 来歴
- 佐藤正光が育成。1987年品種登録。「香夏錦」の自然交雑実生とみられる。
天香錦(てんこうにしき)
- 収穫期
- 7月上旬
- 特徴
- 果肉が硬くサクサクした食感で果実の日持ちが非常によい。甘みは多く酸味は少ない。紅秀峰の花粉親。
- 来歴
- 武田竹三郎氏が発見した偶発品種。1965年命名。
山形美人
- 収穫期
- 6月中旬~下旬
- 特徴
- 佐藤錦より着色が良く、濃い鮮紅色から次第に暗赤色になる。また縫合線(桃の割れ目に相当)のみ着色しない特徴があり、黄色い縦線が1本入る。佐藤錦よりやや酸味を感じる。
- 来歴
- 東根市の天野高行氏が育成。1998年品種登録。「佐藤錦」の着色系枝変わり。
ジャボレー
- 収穫期
- 6月上旬
- 特徴
- 果肉は赤く、果皮は始め鮮紅色であるが、次第に濃赤色になる。果肉はやわらかく、酸味があるため加工に向く。受粉樹として利用されている。
- 来歴
- フランスで育成。日本には明治41年(1908年)に農商務省が山形県農事試験場を桜桃品種試験地に指定した際、導入された。
サミット
- 収穫期
- 6月下旬~7月上旬
- 特徴
- 11~12gと大玉で糖度も高く酸味少ない赤肉の濃厚な味の品種。果皮は熟度が進むと黒赤色になる。加工にも向く。
- 来歴
- カナダで育成された品種。